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2010年5月22日 (土)

「月に囚われた男」は地味なところが良い。

映画「月に囚われた男」は、名古屋では1館しか上映していないSF。

地球の資源が尽きたため、月の裏側から燃料(ヘリウム3)を採掘する会社「ルナ産業」。
「ルナ産業」との3年契約で、月に派遣されたひとりの男サム・ベル。
ほかにそこで働いている人間はいない。
採掘場の基地(?)にはロボットのガーティがいるのみ。
ある日サムは、月面車を運転中、巨大な採掘機と衝突事故を起こしてしまう…。
医療室で目覚めたサム。事故を起こした月面車に戻ってみると、
自分と同じ顔をした男がひとり、怪我を負って月面車の中にいた…。

というようなお話。
その男の謎だとか、ルナ産業がどうも怪しいだとかいう、お決まりの流れなのだけど、
全編を通して、それほど派手な出来事や衝撃の展開があるわけでもない。
同じ顔のふたりの「サム」がいるという異常な出来事が起きるわけだが、
お互い思ったより冷静で(けんかもするが)、意外と日常が淡々と繰り返されていた。
ふたりが謎に迫るような行動も起こすが、まあ、普通の「謎とき」に落ち着くし。

だけど、それらの地味な感じが、この映画を手堅いものにしているなぁ、と感じた。
なんせ、月面基地という閉ざされた施設で、人間ふたりと、ガーティだけだし、
任務はいつものことだから、それほど「刺激」を与える要因もない。

映画なら、なんかびっくりするような事を「起こしたく」なるんだろうけど、
そこは、しない。
「もうひとり、自分がいる」というような驚愕の事態だけど、
実は人間は、複雑な感情を経て、意外に早く日常に戻るのかもしれない。
だって、ご飯食べたり水飲んだり運動したりするでしょ。
そこを描いているわけです。

観おわったあと、「よかったなぁ」と思ったのはガーティの「行動」。
この手の、宇宙で主人公をサポートする、なにやら曰くありげなロボットとか知能とかいうと、
「HAL9000」や、「ウォーリー」の「AUTO」など、巨大な産業(企業)を背景にもち、
主人公などが「企業の論理」の犠牲になってしまう、企業に加担する存在を思い浮かべる。
この映画のガーティは、ちょっと見たところ、「ルナ産業」寄りだし、
主人公の存在を顧みないような冷徹なコンピュータに感じるが、
ある時点で、ガーティの行動の基礎として「サムを手助けするのが任務」であるというのが
原則であるとわかり、実に味わい深いロボットとなる。
それも、これみよがしではなく、実に地味なのである。
(声はケビン・スペイシーさん)

お話の流れはだいたい想像がつくし、
なんかつじつまあわねーじゃねーか、と思ったりするところもあるし、
月面の様子がものすごく安っぽいので、ひょっとすると評価が低いのかもしれない。
だけど、「日常」というのが人生の大半であり、派手な出来事とかいうのはそんなに起こらないし、
起こったとしても、意外に人間は早く日常に戻っていく、という手堅さだとか、
ガーティのようなロボットに抱く一般的な感情を裏切るところなどは
地味なのだけど、そこがいいんじゃないか、と思ったのであります。

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» 映画「月に囚われた男」月にひとり、淋しい・・・ [soramove]
「月に囚われた男」★★★☆ サム・ロックウェル、ケヴィン・スペイシー(声の出演)出演 ダンカン・ジョーンズ 監督、97分、2010年4月10日公開、2009,イギリス,SPE (原題:MOON)                     →  ★映画のブログ★                      どんなブログが人気なのか知りたい← 「近未来。舞台は月、 地球に必要なエネルギー源を採掘するため、 月で一人働く男、サム(サム・ロックウェル)。 契約期間は3年。地球と直接通信もできず、 話... [続きを読む]

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