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2011年6月 8日 (水)

読書感想文「東海村臨界事故 被曝治療83日間の記録」。

NHK取材班による「東海村臨界事故 被曝治療83日間の記録」(岩波書店)を読みました。
1999年9月、JCO東海事業所での臨界事故により被曝した3人のうち、
おもに大内久さん(35歳)の治療の経過を取材したものです。
大内さんは、被爆83日目で亡くなりました。

今ではすっかり「シーベルト」という単位はおなじみとなりました。
本に書かれていますが、大内さんの被曝量は「20シーベルト前後」と推定されるそうです。
事故で、中性子線による被曝をしたのは、ほんの一瞬のできごとだったようです。

「8シーベルト以上の放射線を浴びた場合の死亡率は100パーセントだ」との記述があります。
先日、東京電力福島第一原子力発電所の1号機で「4シーベルト」(!)の放射線量うんぬん
というのがニュースになっていましたが、こんなミリでもない、マイクロでもない、
「シーベルト」なんてものをニュースで見聞きするようになってしまって、
ほんとに恐ろしいことだと思いました。

そんな「死亡率100パーセント」の状態にあっても、
治療を担当した医師たちは、皮膚や腸の粘膜が少しだけ再生されたことなどに希望を見いだして
いたようです。情緒的にいえば「人間ってすげーな」ということかな、と思いましたが、
それでも、医師が驚くような障害があらわれ、結局、人間は負けてしまいました。

「負け戦」に挑む医師や看護婦の葛藤も書かれています。
みなさんそれぞれ、思いを語っていて、
どれも実際に大内さんを助けようとして来た人たちの言葉で、重いものがあります。
大内さんの家族についても書かれています。もし、自分がこうなったら、と考えてしまいます。
自分の子どもがこうなったら、とも考えます。また、それが「まったくなさそう」でもないことも。

本書の締めくくりは、「事故は起きない」という「安全神話」にのっかり、
被曝治療というものに真剣に取り組んでこなかった体制を批判するかたちになっています。
医師の前川さんは、大内さんが亡くなったあとの記者会見で、こう言ったそうです。
 「原子力防災のなかで、人命軽視がはなはだしい。
  現場の人間として、いらだちを感じている。
  責任ある立場の方々の猛省を促したい。」

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